2018年12月19日
漫画「タイガーマスク」(原作・梶原一騎、まんが・辻なおき)の最終回は子ども心にも悲しかった。タイガーの正体である伊達直人はトラックにはねられそうになった子どもを助けようと飛び出し、身代わりに死んでしまう▼あんなに強かっ […]
2018年12月18日
「鬼平犯科帳」などの作家、池波正太郎さんは年が明けると年賀状の干支(えと)の絵を描いた。ずいぶんとのんびりした話に聞こえるか。勘違いしては困る。描いているのは来年の年賀状の下絵である▼毎年、数千枚の年賀状を出していたそう […]
2018年12月17日
漫画家の東海林さだおさんが魚のサバを激励するエッセーを書いている。煮付けて良し、焼いて良しのサバだが、大衆魚の中でも気の毒な立場なのだという▼同じ大衆魚でもサンマは佐藤春夫の詩「秋刀魚の歌」のおかげで格上扱いされる。イワ […]
2018年12月16日
吸血鬼ドラキュラの弱点はニンニクと十字架だったが、東欧アルバニアに伝わる、女の吸血鬼の弱点はちょっと変わっている。豚の骨で作った十字架と血に浸した銀貨だそうだ。この吸血鬼、名をシュトライガという▼伝説によると蛾(が)や […]
2018年12月14日
明治、大正の時代に、風刺の効いた歌で庶民の心をつかんだ演歌師の添田唖蝉坊(あぜんぼう)は、「当世字引歌」の中で、こう歌っている。<「空前絶後」とは「タビタビアルコト」で 「スグコワレル」のが「保険付」…「マネゴトスル」 […]
2018年12月13日
災難を逃れる方法がある。そう教えているのは、江戸期の禅僧、良寛である。越後を襲った地震で子を失った知人宛ての書状に書いている。「災難に逢(あ)う時節には災難に逢うがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。これはこれ災難を逃る […]
2018年12月12日
俳優の高倉健さんが出演する映画作品を選ぶ判断基準について語っている。一つは「脚本の中身」。もう一つは出演料だそうだ。「僕はギャラの額を大切にします」と言う▼健さんが演じた人情あふれる人物たちを思えば、ドライにギャラとはや […]
2018年12月9日
かばんに入れたブローチがない。壁にあった絵が消えた。誰も入れない屋根裏部屋からは足音が聞こえてくる…。米映画の「ガス燈」である▼度重なる怪現象にイングリッド・バーグマン演じる女性はついに自分がおかしくなったと信じ込むよ […]