2018年8月23日
悪い行いはいつも邪悪な心のみによって引き起こされるとは限らない。オーストリア生まれで、二つの世界大戦に翻弄(ほんろう)された作家ツバイクは、なぜ第一次大戦が起きたかについて、参戦した国には<動機さえも見出しえない>とし […]
2018年8月22日
正直にいえば、このコラム、甲子園球場にプレーボールのかかる二時間前から書き出している▼禁じ手かもしれぬ。どちらが勝ったか。どんな結果になったか。それを見ずして野球は書けぬ。結果がすべて。おおげさなことをいえば、人の営み […]
2018年8月21日
ひところの猛暑もやや落ち着き、都会のセミの声にツクツクボウシがよくまじるようになってきた▼その名は鳴き声の聞きなしからきているが、『日本語オノマトペ辞典』によると、平安期は「クツクツボウシ」で室町期に現在の「ツクツク」 […]
2018年8月20日
ジャズ歌手のサラ・ボーンがある日、やはり歌手のエタ・ジェイムスにこんなことをこぼしたそうだ。一九六〇年代前半のことだろう。「あの娘の『スカイラーク』(ジャズスタンダード曲の一つ)を聞いたかい。ああ、あたしはもう、あの歌を […]
2018年8月19日
誰が最初に「ABCの歌」を歌うかでマペット(人形)たちがもめている。「あたしが一番に」「あんたはこの間、歌ったでしょ」「わたしの歌はかわいいわ」。収まらない中、ある人物がやって来る。「何か問題でも」。マペットたちが一 […]
2018年8月18日
財政難で危機にひんしていた江戸幕府は思い切った手を打った。貨幣の金、銀の含有量を減らす元禄の改鋳だ。同量の金でより多くの小判を作る。小判の価値の水増しである▼幕府には大きな利益がもたらされたという。通貨の供給量も増 […]
2018年8月17日
<月へ向かうときは技術者だったが、帰ってきたら人道主義者になっていた>。アポロ14号に乗った米宇宙飛行士エドガー・ミッチェル氏の言葉だ。『地球/母なる星』(小学館)には、宇宙を旅して、人生観を新たにした二十世紀の宇宙飛行 […]
2018年8月16日
民俗学者、柳田国男の『山の人生』の中にかつての迷子捜しの様子が描かれている。捜索方法のポイントは声や音だったようである▼江戸では、子どもがいなくなれば、町内の人間が「迷子の迷子の○○やーい」と夜通し、大声で呼びながら歩い […]
2018年8月15日
子どもが悪さをすれば、他人の子どもであろうと叱りつけるカミナリおやじというものはその昔ならどこの町内にもいたものだが、最近は、聞かなくなった。地域のしつけ役であり、今から思えば、ありがたい存在なのだが、当時の子どもにすれ […]
2018年8月14日
映画の「ショーシャンクの空に」では刑務所の壁にひそかに穴を掘り、その穴を女優リタ・ヘイワースのポスターで隠していた。そのポスターがやがて一九五〇年代に人気のあったマリリン・モンロー、六〇年代のラクエル・ウェルチに変わっ […]