今日の東京新聞
10/19 今日の筆洗

「怪物」の息の根を止めた。戦いに勝利した人びとはようやく訪れた平和に手を取り合って喜ぶ。ところが、である。「怪物」は密(ひそ)かに「卵」を残していた。誰もそれに気がつかぬ。観客がエッと驚いているところでエンドマークが出る […]

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10/17 今日の筆洗

原節子さん主演の映画「青い山脈」など、日本映画黄金期の名映画プロデューサー、藤本真澄(さねずみ)さん(一九一〇~七九年)には、切ない伝説がある。その原さんに心を奪われ、かなわぬ恋に生涯独身で通したというのである▼ある対談 […]

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10/15 今日の筆洗

「悪魔の代弁者」と聞けば、ほとんどの人は論戦に勝利するためならば、どんな汚い手も辞さぬ底意地の悪い人物を思い浮かべるだろうが、さにあらず。悪魔という名とは裏腹に、その代弁者の役割は大切である▼ディベート(討論)などで、議 […]

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10/14 今日の筆洗

三百年も前につくられた弦楽器の名品ストラディバリウス。その妙(たえ)なる響きの秘密は何か。弦楽器製作者や科学者が謎に挑み続けているが、その答えの一つは、地球から一億四千九百万キロ彼方(かなた)にあるらしい▼十七世紀半ばか […]

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みんなで防犯
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10/13 今日の筆洗

沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校は、「耳育て」を大切にしているという▼給食の時間には、校内放送でクラシック音楽をよく流す。毎週金曜日の朝には、保護者が絵本などの読み聞かせをする。さまざまな美しい音楽や語りにじっと聴き入る […]

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10/11 今日の筆洗

筆洗         2017年10月11日   福島県須賀川市で八代続く農家の樽川(たるかわ)和也さん(42)は、キャベツの悲鳴を聞いたことがあるという▼樽川さんの父・ […]

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10/7 今日の筆洗

先月二日に九十二歳で逝った土山秀夫さんにとって、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調は、特別な曲だったという▼一九四五年の七月末。土山さんは兄とともに、長崎の家でこの曲を聴いた。クラシック音楽を聴いていれば「敵性音楽 […]

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今日の筆洗

二十世紀音楽界の巨匠パブロ・カザルスが生まれて初めて、投票したのは、五十四歳の時だった。愛するカタルーニャに自治をもたらすため、一九三一年の選挙で一票を投じたのだ▼新生カタルーニャの出発を、彼はベートーベンの交響曲第九番 […]

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10/5 今日の筆洗

靴はおしゃれの基本です、とはよく耳にするが、作家の太宰治はそう考えなかったようである。大学時代、雨の日はもちろん、晴れの日も、ゴム長靴を履いて歩いていたそうだ▼「服装に就いて」の中でゴム長靴の効用を強調している。靴下をは […]

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