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 ウグイスの声は聞いたが、ホトトギスの声の時季にはまだ少し早いかもしれぬ。その鳴き声を言葉で表す聞きなしは「トウキョウトッキョキョカキョク」とか「テッペンカケタカ」▼言い伝えがある。ホトトギスはモズに何かの貸しがあるそう […]

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 時間を自由に行き来できるタイムマシンを一回だけ使えるとしたら…。この手のアンケートをすると、だいたい、未来よりも過去を選択する人が上回るそうだ▼その人の年齢にもよるか。子どもたちはタイムマシンで自分の将来を見たがり、反 […]

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 止まった時計というものがある。例えば長崎。原爆の爆風によって、十一時二分で止まったままの柱時計は、記憶が薄れることへの警鐘のように、原爆の悲惨を伝え続ける。東日本大震災をはじめ、大きな災害にも時計はあった。二度と動かな […]

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元号を改める理由の一つに、「災異(さいい)改元」があった。現行の「一世一元制」になる明治の前には百回以上あった。災害や戦乱、疫病の流行などを機に改められ、そのうち七回ははしかの流行が理由だったという(石弘之著『感染症の世 […]

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 歌は二番から先がいい。そんな説がある。昭和の流行歌を愛した演出家の久世光彦(くぜてるひこ)さんによると、一番の歌詞は、テーマに沿って、状況や登場人物を描写しないといけない。心情に深く立ち入るのはその先だから「しびれる文 […]

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 仕事を「休まない」とか「無理をしてでも」という価値はその昔、たとえば、高度成長期に比べ、現在はずっと下がっているだろう▼悪いことではない。よい仕事をするためにきちんと休む。無理をして心身を壊しては元も子もない。「休まな […]

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 四月にしてはずいぶん気温が高いと思っていたら、宮城県の気仙沼漁港では先週カツオの初水揚げがあったそうだ。例年よりかなり早い▼<初鰹芥子(がつおからし)がなくて涙かな>。江戸期の不遇の絵師、英一蝶(はなぶさいっちょう)。 […]

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「健康のためなら、死んでもかまわない」。どなたが言い出したのか知らないが、よくできたジョークで、しかも深い。人は時に何が大切かを見失うものか▼矛盾、論理の破綻によって生み出される種類の笑い。こんなのもある。「私は同じこと […]

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社会に出るころには世の中は不況で、「就職氷河期」まで始まってしまう。格差や貧困といった問題にも直面した。「失われた世代」を意味する「ロスジェネ」と言われる人たちだ。生きづらい青年期を生き、今は三十代後半から四十代。逆襲に […]

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 友人を自宅にかくまっていると玄関に殺人者が現れた。何と答えるか。ただし、うそをつかずに。ベストセラー『これからの「正義」の話をしよう』で、著者のマイケル・サンデル教授が取り上げている問いだ▼うそをつくという行為に極めて […]

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