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 「明治ハイカラ」「大正モダン」「昭和元禄」。元号にもニックネームがある。無論、その時代のある断面を示しているにすぎず、例えば「昭和元禄」には戦時中の貧しさはなく、戦後の高度成長期の活気や生活を享受する空気を皮肉まじりに […]

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 歌人の馬場あき子さん(90)が終戦の一九四五年の大みそかの夜に何を食べたか思い出せないと書いていらっしゃった。カボチャは食べたはずだ。常食だったすいとんも食べたであろう。想像はできても具体的に思い出せない▼年の近い友人 […]

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 小倉百人一首に入っている在原行平の<立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む>。行平が因幡守(いなばのかみ)に任じられ、都を離れるときの別れの歌だそうだが、おまじないとして使われる。これを玄関の柱に貼っ […]

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 グラウンドなどをならす整地ローラーを「コンダラ」と呼ぶ人がいるそうだ。そう聞けば、語源を知る世代は噴きだしてしまうかもしれぬ。それは、誤解に由来する▼<思い込んだら試練の道を>。昭和四十年代にヒットした「巨人の星」の主 […]

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 クリスマスの物語を書きたいと公園で考えていたら見知らぬ犬が一冊の本をくわえてきた。読むとこんな話だった▼その犬は人になりたかった。人になって、おいしいものを食べる。暖かい帽子をかぶる。願いをかなえる太った男のうわさを聞 […]

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 ことわざは「立って半畳、寝て一畳、天下取っても二合半」と言っている。出世しても、富を得ても、人は畳半分か一枚分しか必要としないし、それ以上占めることもできない。一度に食べられる量にも限りがある。足るを知れ。欲を戒める教 […]

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 第二次大戦末期のヤルタ会談で、ポーランド共産化に話が及んだ。ソ連のスターリンはこう話したと伝えられる。「法王がいったい何個師団を持っていると言うんだ」▼ローマ法王のバチカンに自前の軍はない。知らないはずはなかっただろう […]

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 漫画「タイガーマスク」(原作・梶原一騎、まんが・辻なおき)の最終回は子ども心にも悲しかった。タイガーの正体である伊達直人はトラックにはねられそうになった子どもを助けようと飛び出し、身代わりに死んでしまう▼あんなに強かっ […]

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「鬼平犯科帳」などの作家、池波正太郎さんは年が明けると年賀状の干支(えと)の絵を描いた。ずいぶんとのんびりした話に聞こえるか。勘違いしては困る。描いているのは来年の年賀状の下絵である▼毎年、数千枚の年賀状を出していたそう […]

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漫画家の東海林さだおさんが魚のサバを激励するエッセーを書いている。煮付けて良し、焼いて良しのサバだが、大衆魚の中でも気の毒な立場なのだという▼同じ大衆魚でもサンマは佐藤春夫の詩「秋刀魚の歌」のおかげで格上扱いされる。イワ […]

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