2018年4月19日
作家の永井荷風が軍国主義に染まっていく世の中の変化について書いている。「際立って世の中の変わりだした」のはいつか。それは「霞が関三年坂のお屋敷で白昼に人が殺された」あたりからだろうという▼三年坂の殺人とは一九三二(昭和七 […]
2018年4月18日
「絵に描いた餅」とはいうけれど、やはり、絵の餅でもないよりはましか。落語の「だくだく」はそんな咄(はなし)である▼長屋に引っ越してきた貧乏な独り者、家財道具がないのは寂しいと、絵描きに頼んで、床の間やら箪笥(たんす)、 […]
2018年4月17日
トートバッグとは厚い布製などの手提げかばんのこと。丈夫で、口の広いバッグは使いやすく、買い物や、通学などに愛用している方もいるだろう▼「トート」とはもともと英語の俗語で「運ぶ」という意味らしい。このバッグで何を運んだか […]
2018年4月16日
子どものとき、立ち読みをしていて、ハタキでぱたぱたと掃除をする店主さんに体よく追い払われたという思い出がある人もいるだろう。最近ではあまり見かけぬ光景か。「私も立ち読みの客をよく追い出したっけ」。作家で、古書店を営む出 […]
2018年4月15日
ジョン・デリンジャーといえば、一九三〇年代の米国の有名な銀行強盗だが、このお尋ね者のせいでひどい目に遭った人がいる▼理由は顔。デリンジャーとうり二つだった上にどういうわけか顔のほくろが同じところにあったそうで、何もして […]
2018年4月13日
ベルギーで出版された本に、皇太子時代の昭和天皇を撮影したという写真が載っている。場所は同国のイープル。写真説明によると、第一次大戦の後、激戦地だったこの地を訪問した際の一枚だという。がれきの山の上に、硬い表情で立たれる姿 […]
2018年4月11日
落語の「狸賽(たぬさい)」は子どもたちにいじめられているところを助けられたタヌキが博打(ばくち)打ちの男に恩返しする話なのだが、その方法が少々変わっている▼タヌキが博打で使うサイコロに変身する。おかげで、男は思うがまま […]
2018年4月10日
「さはら刺身 生姜醤油(しょうがしょうゆ)/たひ刺身/かぢき刺身/まぐろ 霜降りとろノぶつ切り/ふな刺身 芥子(からし)味噌/べらたノ芥子味噌」に「牛肉網焼/ポークカツレツ/ベーコン」「西条柿/水蜜桃/二十世紀梨」…。 […]
2018年4月8日
焼夷弾(しょういだん)は五十センチほどの六角形の筒で、落ちてくるときにはなぜかおしりの部分に火が付き、火の雨が降り注ぐように見えたという。五日亡くなった映画監督の高畑勲さん。九歳の時に岡山で体験した空襲を鮮明に記憶してい […]
2018年4月7日
焼夷弾(しょういだん)は五十センチほどの六角形の筒で、落ちてくるときにはなぜかおしりの部分に火が付き、火の雨が降り注ぐように見えたという。五日亡くなった映画監督の高畑勲さん。九歳の時に岡山で体験した空襲を鮮明に記憶し […]