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「出来のよくないものをお客さんに見せるほうが(台本が)遅れることよりもよくない」。原稿の遅さで有名な劇作家の井上ひさしさん。ある芝居で井上さんの台本が遅れてしまい、初日に間に合わなかった。怒る劇場支配人にこう反論したそう […]

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 師走の忙しい時期に気が引けるのだが、ナゾナゾを一問。問「セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン。この中で笑ったり、泣いたり、怒ったりするのはどれでしょうか」。おなじみのコンビニエンスストアの名前だが、泣く、笑う、 […]

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世界で最も裕福な八人と、世界の経済的に恵まれていない方の三十六億人の資産額はほぼ同じ、との試算がある。何とも極端な富の偏在だが、その八人の一人ウォーレン・バフェット氏(87)がかつて、「大金持ちを甘やかすな」と主張したこ […]

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開国以来のこの国の歩みを活写した全十巻の名著『日本の百年』の序章で、思想家・鶴見俊輔さんは「漂流」の歴史的意味を、こう記した▼<漂流者は自然の力によって国の外におびき出されると、それからはいやおうなしに、鎖国下に育てられ […]

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「雨の降る日は天気が悪い」と書けば、あたりまえだろうと叱られそうだが、その通り、あたりまえの話であることをたとえる昔からの慣用句。「犬が西むきゃ尾は東」に近いだろう▼なにも降るのは天気が悪いときとは限らぬ雨がある。「怪雨 […]

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空中都市008(ゼロゼロエイト)』と書き出したところで、どれほどの読者がご存じだろうかと心配になるが、辛抱していただきたい。NHKの人形劇(一九六九年放映開始)で「ひょっこりひょうたん島」の後番組である▼原作は、小松左京 […]

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建物内で非常口の場所を教えてくれるピクトグラムの標識といえば、世界でも使用される緑色の走っている人。暗闇でも目に飛び込んでくる色とデザインである▼海外では「ランニングマン」とのニックネームもあるが、もとは日本生まれ。一九 […]

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伝統曲芸の「太神楽(だいかぐら)」は江戸時代のお伊勢まいりと関係があるそうだ。伊勢に行きたくとも行けぬ人のために、伊勢の方から身分の低い神官が出向いて厄払いをしてくれる。伊勢を参拝したのと、同じ功徳があると信じられていた […]

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広島に落とされた原爆の恐ろしさを、小学三年生は二十九文字で表現した。<げんしばくだんがおちると/ひるがよるになって/人はおばけになる>▼小学五年生は、自らの体験を十四行の詩にした。<いたといたの中に/はさまっている弟/う […]

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<この都市(まち)は名前でかくれんぼ。/イェルシャライム アル=クドゥス サレム ジェル イェル…>とうたったのは、イスラエルの国民的詩人イェフダ・アミハイ氏だ▼かくれんぼができるほど多くの名を持つ都市とは、エルサレムの […]

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