今日の東京新聞
今日の筆洗

「やさしさの壁」。そう呼ばれる壁が、イランの街角にできたのは、二年前の冬のことだといわれる。誰かが道路脇の壁にフックをつけて、こう書いたのだ。「いらない物があれば、ここに置いていってください。必要な物があれば、持っていっ […]

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9/4 今日の筆洗

登場人物は夫婦の二人。時…晴れた日曜の午後。場所…庭に面した座敷。劇作家、岸田國士(くにお)の「紙風船」は、一九二五(大正十四)年の作品。短い一幕ものだが、今でも人気が高く、若い演劇人による上演もある。描かれているのは若 […]

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コーヒーなしには一日が始まらぬ、仕事もはかどらぬ…という人は多かろうが、実はミツバチもカフェインが大好きだという▼英国の研究者らによると、コーヒーノキやレモンなどは、花の蜜にカフェインを忍ばせている。それを吸ったミツバチ […]

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9/1 今日の筆洗

<ランドセルしょった/六歳のぼく/学校へ行くとき/いつもまつおかさんちの前で/泣きたくなった/うちから 四軒さきの/小さな小さな家だったが/いつも そこから/ひきかえしたくなった…>▼そんな詩を書いたのは、二〇〇〇年に六 […]

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脚本家の向田邦子さんがお伽噺(とぎばなし)の中で一番心に残っているのは「桃太郎」だと書いている。理由がちょっとおかしくも悲しい▼小学生のときに「桃太郎」をノートに書き写すという宿題が出たが、終わっていない。登校時間が迫る […]

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「みんな、こいつを生かしておくとなにをしでかすかわかンねエぞ、なんしろ、宇宙人だ」「そうだ、やられる前にやってしまった方がいい」「やっちまえ」-。ト書きはこう続く。(集団の暴徒になっている)▼一九七一年放映の「帰ってきた […]

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<KKKKK KKKKKKK KKKKK 三振の数だけ鬱(うつ)が薄れる>。野茂英雄投手が大リーグで奪三振十七の快投劇を演じた時、そんな短歌を詠んだのは、阿久悠さんだ▼Kは三振のこと。十年前の八月に七十歳で逝った作詞家が […]

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「あたりき車力車引き」「言わぬが花の吉野山」「見上げたもんだよ屋根屋のふんどし」。言葉遊びの「無駄口」。一種の語呂合わせで、何かの一言に語呂の良い言葉を加え、おもしろさや威勢の良さをまぶす。映画の寅さんがよく使っていたが […]

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        2017年7月29日   「公」という字にも、「私」という字にも、「厶」がある。この「厶」は何か。『漢字源』によると、三方から取り囲み隠すさま、腕で抱え込 […]

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筆洗        2017年7月25日   英作家ミルンの「クマのプーさん」の最近の話題といえば、中国の習近平国家主席である。その体形から習主席をプーさんにたとえる風潮 […]

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