今日の東京新聞
今日の筆洗

<磁石は、古代以来、ときには宗教的祭儀に供され魔術の小道具に使用され、さらには医療の効能ばかりか魔除けのような超自然的な能力までが仮託されてきた>とは、科学史家・山本義隆さんの大著『磁力と重力の発見』の一節である▼近代科 […]

続きを読む
今日の東京新聞
みんなで防犯

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

こういうなぞなぞがある。ガラスのコップに一度入れたら、取れなくなるものは、何か? 答えは、ひび▼ガラスは人類が五千年ほど前から作り続けている、付き合いの長い素材だ。割れにくいガラスを職人や研究者たちは営々と追い求めてきた […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

犬もカラスも昔は足は三本だった。不思議な話だが、能登地方に伝わる民話である。三本の足の犬はある日権現さまに「どうかもう一本」と願い、ならばと権現さまはカラスの足を一本取り、犬に与える。それで犬もカラスも今の姿になったそう […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

作家の山口瞳さんが二十歳の若者に向けこんなことを書いていた。「君達は大金持だ!」。はて、懐の寒さは若者の常。それなのに「君達は実にリッチなのだ」とはどういうわけか▼山口さんが言っているのは時間のことである。七十歳まで生き […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

「親子の無精」という小噺(ばなし)がある。ある夜、火事を出した。せがれが気づいて父親に教えるが、「めんどうくさい。おまえが消せ」。息子も息子で「おれだって、めんどうくさいや」▼火は燃え広がるが、親子はめんどうくさいと言い […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

<♪空気はワインのように澄み、松の香は鐘の音とともに黄昏(たそがれ)どきの風にのる…黄金のエルサレムよ…>。「黄金のエルサレム」は、イスラエルの第二の国歌ともいわれる歌だ▼一九六七年にイスラエルの十九回目の建国記念日を祝 […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

わが国のモグラ界には、二大勢力がある。東のアズマモグラと、西のコウベモグラ。もともとはアズマモグラが東から西まで縄張りにしていたが、一回り大きなコウベモグラに西から押され、今は国土を二分しているという▼富山大学の横畑泰志 […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

<神の座の右に坐(ざ)したまふといふことのしみじみと沁(し)む裁きを終へて>は、十八年間にわたり最高裁判事を務めた入江俊郎氏の歌▼神ならぬ身で、人を裁く。その重みを、入江氏は繰り返しうたった。戦後最大の冤罪(えんざい)事 […]

続きを読む
今日の東京新聞
今日の筆洗

「古寺巡礼」などの哲学者、和辻哲郎(一八八九~一九六〇年)が一九二三年の関東大震災について興味深いことを書いている。震災前から近い将来、関東で大地震が起こると信じていたというのである▼その危険に、自宅の地盤の弱さが不安に […]

続きを読む