2018年2月1日
「コールド・ターキー(冷たい七面鳥)でたばこをやめたんだ」。英語にこんな言い方がある。初めて聞いたときは、見当もつかなかった。冷たい七面鳥の肉を食べると、たばこをやめられる効果でもあるのか▼もちろん、そんなはずはなく、意 […]
2018年1月31日
幼いとき、お世話になった人はどれぐらいだろう。今も読み継がれる中川李枝子さんの童話「いやいやえん」(絵・大村百合子さん、福音館)。「ちゅーりっぷほいくえん」の一室に立派な船が現れる場面がある。子どもたちが積み木を囲むよう […]
2018年1月30日
その都市では「犯罪予防局」なる組織のおかげで大きな犯罪は一件も起きないのだそうだ。どうやって犯罪を防ぐのか。三人の予知能力者の力を借り、犯罪が起きることを事前に把握し、犯行前に「犯罪者候補」を逮捕してしまうのである▼現実 […]
2018年1月29日
町中の人たちが急に何かにとりつかれたように雪人間をこしらえるのに夢中になる。幻想的な作風で知られる米作家のスティーブン・ミルハウザーの短編小説「雪人間」(『イン・ザ・ペニー・アーケード』収録)はそんな不思議な話である▼最 […]
2018年1月28日
古典落語「水屋の富」は水屋商売の男が富くじを当て、金の隠し場所に困る話で水屋の心配ぶりがおかしくも悲しい▼長屋で独り暮らし。さてどこに隠すか。押し入れはどうだろう。すぐ見つかるか。では押し入れの中の古い葛籠(つづら)に入 […]
2018年1月27日
苔(こけ)は、なぜ生まれたのか。それは、<地球がみどりの着物をとても着たがっていたから>と書いたのは、一九九五年に八十九歳で逝った詩人・永瀬清子さんだ▼詩人は、よほど目を凝らして苔を見つめていたのだろう。「苔について」 […]
2018年1月25日
会合や食事の会などの誘いに対する「行けたら行く」。幹事役を務める人にとっては、なかなかやっかいな返事で、出席するのかしないのかよく分からない▼関西ではかなりの確率で「行かない」と同じ意味と聞き、驚いたことがあるが、地域や […]
2018年1月24日
首都圏を襲った四年ぶりの大雪にお疲れの方もいるだろう。遅れ気味の通勤電車は超満員。慣れぬ雪道をそろりそろりと歩くだけでもひと苦労である。ご近所の目を気にして、雪かきに手を出すも、数分で背中が痛い▼といいつつも都会に住む人 […]
2018年1月23日
「八百屋」とか「大江戸八百八町」「浪花八百八橋」。これらの場合の「八百」とは実数ではなく、それほどたくさんのという意味である▼八百種類の商品をそろえてなくても八百屋。江戸時代当時、大阪に実際にあった橋の数は八百を大きく下 […]
2018年1月22日
浅田次郎さんの最新刊「おもかげ」を読んでいたら地下鉄の車内で意識を失った男性を乗り合わせた人たちが介抱する場面が出てきた▼そんなことが実際にあるだろうか。電車内といえば、見たいものより見たくないものの方が目に飛び込んでく […]